強力粉と準強力粉の焼き上がりの違い

      2020/10/22

強力粉と準強力粉の焼き上がりの違い

強力粉・準強力粉って、なんか違うのかな。
どっち使っても同じなんちゃうんって思った事無いですか?

レシピに強力粉・準強力粉と書いてあって、
粉の種類が違うのは分かるけど、
焼き上がりにどんな違いが出るかまでは、
そんなに考えたこと無いよ。

と言われる方

使っている粉が違うのですから、
焼き上がりの見た目・食感が変わってきます。

何故、そのような違いがあるのか、出るのかを見ていきたいと思います。

強力粉と準強力粉の違い。

何故焼き上がり、食感に違いが出るのでしょう
それは、それぞれの粉に含まれるたんぱく質の量が違うからです

たんぱく質の量
強力粉は、 11%から13%で
準強力粉は、10%から12%くらいまでです。

数字だけで見ると、少ししか違いがありませんが、
この違いがパン特有の食べた時のふわっと感を生み出しているのです。

たんぱく質の量が違うとどんな違いが出るのでしょう。
たんぱく質が少ないということは、
作られるグルテンの量が少なくなります

グルテンが少ないということは、しっかりと強い膜が作られなくなります。
強い膜が出来上がらない→ガスを閉じ込められない→ガスが外に逃げる
→ふっくらしたパンになりにくとなります。

グルテン膜は、ゴム風船に例えられることがありますが、
そのゴム風船が虫取り網のようだったら、
空気がスカスカと抜けてしまいますよね。

強力粉がゴム風船で
準強力粉が虫取り網のイメージです。

準強力粉で焼くパンの良いところ
ふっくら感は、少ないですが
外側(クラスト)がカリッと焼き上がります。

ですので、準強力粉はフランスパンを作る時によく使われます。

このような食感を生み出すのは、準強力粉なのです。

チョコとナッツのステックパンで比べてみる。

チョコとナッツの入ったパンを同じ分量で焼いてみました。
今回使用した粉は、強力粉のは「イーグル」
準強力粉は、「リスドォル」を使いました。

リスドォルは、カリッとした外側(クラスト)が楽しめて、
べとつきにくいので、初心者でも扱いやすい準強力粉です。

準強力粉で焼いたスティックパン
準強力粉のスティックパン

強力粉で焼いたスティックパン
強力粉のスティックパン

焼き上がってみると、
準強力粉で焼いたパンの方が
素朴な見た目に焼き上がりました。

強力粉は、ふんわりとした見た目です。

食感も違いました。
準強力粉は、噛みごたえがあり、やわらかくないです。
決して食べにくい訳では、ありません。

ぎゅっと詰まった食感です
しっかりと何度も噛むので、ナッツの風味もがっつり感じます。
今回は、マカダミアナッツを使ったので、
ナッツの風味や味をはっきりと感じる事が出来ます。

強力粉で焼いた方は、
ふんわりと優しい口当たりのスティックパンになります。

こちらは、パン自体の噛み応えは少ないです。
ふわっとしたパンの食感の中にチョコの甘味がすーーと
溶けていくような感じでおやつにぴったりです。

チョコの甘さとナッツの風味のハーモニーを楽しめます。

まとめ。

やはり粉の違いで、焼き上がり・食感・味ともに違いが出ました。

豆腐も木綿豆腐と絹ごし豆腐では、味や食感が変わるのと同じですね。

好きなパンの好みで粉を使い分けられると、
パン作りの幅もまた一段と広がりますよね。

ふんわりとした食感や中身の具材との合性を楽しみたい時は、
強力粉を使い。

しっつかりとした歯ごたえやカリッとした食感を楽しみたい時は、
準強力粉を使う。

それぞれの特徴を生かしたパンを作り、
パン作りと食べる事を楽しんでみませんか。

準強力粉のスティックパン

 - パンの作り方のコツ